他人からの頼み事、なかなか断ることが出来ず片っ端から受けてしまってはいませんか?
「人から嫌われたくない」「悪い印象を持たれたくない」という思いから、人からの頼み事を断ることを難しいと感じる人は多いのでは無いでしょうか。
ですが、その頼み事を受ける事は、本当に自分のためになっていますか?
「断る力」を身につける事が出来れば、自分にとって不要な行動を排除する事ができ、本当に自分のためになる事だけに絞って行動する事が出来ます。
本記事では、「断る力」を身につけるコツについて紹介します。
「断る」と言うことは、相手の意見と反対の意見を主張する事になります。
ですが、周りの評価を気にする人は、反対意見を言うことで周りから評価が下がる事を恐れ、結果的に断ることが出来なくなる傾向があります。
また、周りに嫌われたくないがために、その場の空気を読み、流れに逆らわず同調する傾向が高いです。
そのため、何か意見を求められても、当たり障り無い意見を述べ、その場をやり過ごそうとします。
その結果、自分の意見を押し殺す事になり、結果的に損してしまいがちです。
自分に自信が持てない人は、自分の主張に対しても自信を持つことが出来ません。
周りの意見に対して意見したくても、「とんちんかんな事を言ってしまうかもしれない」と自信を持つことが出来ず、自己主張する事をためらってしまいます。
その結果、その場の意見を全て受け入れてしまうため、結果的に自分が損することになりがちです。
「自らの発言には責任を持つ」とよく言われる通り、自分の発した主張に対しては責任を持つことになります。
仮に自分の主張が通り、その主張が原因で失敗に終わってしまった場合、責任の一端を負うことになりかねません。
責任を持ちたくない人は、そのようなリスクを避けたいがために、他人の言われた通りに行動し、自らの主張を押し殺してしまいます。
言われたとおりに行動する事で、自分で考える必要も無く、責任を負うことも無いので、その方が楽だと考えてしまう傾向があります。
ですがこれも、不要な作業も含めて全て受け入れる事になるので、結果的には自分が損する場合の方が多くなりがちです。
他人の評価を気にする人は、周りから好かれたいがために、不必要な努力まで実施してしまいます。
ですが、他人の評価を気にしない人は、他人のためで無く自分のために行動する事ができます。
評価は自分自信で行うため、自信の評価軸に沿って何をすべきかが明確となり、やるべき事と不要な事がはっきりとしています。
そのため、不要な事に関してきっぱりと断る事が出来ます。
目標がはっきりしていないと、自分の進むべき方向がぼんやりとしてしまうため、どんな行動が自分のためになるかが分からなくなります。
目標がはっきりしていると、何をすれば目標に近づくのかを明確にすることが出来ます。
また、目標に向けて行動を起こしている人は、極力その行動に時間をかけたいため、不必要な行動に時間を割くことを嫌います。
そのため、自分の目標達成に必要無いと思った事については、きっぱりと断る事が出来ます。
自分の強みを理解出来ていない人は、「自分には強みがない」と思い込んでしまい、自分に自信を無くしてしまい、結果的に自己主張する事を恐れてしまいます。
ですが、自分の強みを理解している人は、自信が強みと認識している分野に対して自信を持つことが出来ます。
自信が持てると、その分自己主張に対する抵抗もなくなり、断る力も備わってきます。
断ることが出来るようになると、自分にとって不要と思う仕事を断るようになり、その分時間を作ることが出来ます。
増えた時間を自分の目標達成への時間や、趣味の時間など、自分のために使う事が出来るようになります。
時間は1日24時間と有限なので、少しでも有効活用するためには、断る力は不可欠です。
断る事が出来ず、不要な仕事を全て受けてしまう人は、本来受ける必要のない作業に追われてしまい、本当にやらなければならない仕事がおろそかになってしまいます。
その結果として仕事の進捗が悪くなり、残業や悩みが増えたりと、様々なストレスを抱えることになります。
ですが、不必要な作業を断ることで、不必要な作業によって増えるストレスが解消されるため、精神衛生を向上させることにも繋がります。
不要な仕事を受けてしまう事で、本来やるべき仕事にかける時間を割く必要が出てしまします。
仕事の量が増えると、その分かけられる時間も分散されてしまうので、仕事の質を減らして及第点を狙うことになり、場合によっては及第点すら狙えず仕事で失敗してしまう事もあります。
不要な仕事を断る事は、本来自分がやるべき仕事にかける時間を確保する事にもなるため、仕事の質を高く保つことが出来ます。
「断る力」を身につけるには、「自信が無い」「責任を持ちたくない」「周りに評価されたい」といった思考の「クセ」を直す必要があります。
この「クセ」は、1日2日で直せる物では無く、断る事に対して少しずつ慣れていく事が重要になります。
断る事に対して少しでも早く慣れるために必要なコツを紹介します。
自分自身の強みは何かを理解することで、どの分野において自信を持って良いのかを把握しておきましょう。
自信を持つことで、自己主張もしやすくなり、断る事に対してハードルを下げることが出来ます。
また、その強みをさらに延ばす事に時間をかけることで、より断る力を身につけることに繋がります。
自信の強みを把握するには、以下の書籍が参考になります。
「ストレングスファインダー」と呼ばれる40分程度のテストを受けることで、自分の強みが明確になります。
書籍を購入することで手に入るコードを使い、インターネット上で受ける事が出来るため、是非この機会に自分の強みを明確にしておきましょう。
目標を明確にする事で、自分が進むべき方向性を決めておきましょう。
方向性を決めることで、「やるべき事」「やる必要が無い事」が明確になります。
断るかどうかを判断するための軸にもなるため、断る事に対しての迷いも無くすことが出来ます。
目標設定については以下の記事でも紹介しています。
目標を決める上での参考にしてみてください。
ただ「断る」にしても、一刀両断で断ると相手からの印象を悪くしてしまい、仕事がしづらい環境を作ってしまいます。
「相手からの評価は気にしない」とはいえ、自ら進んで嫌われに行く必要はありません。
相手の価値観や立場を考え、出来るだけの対策を考え、相手の気持ちを大事に考えた上で、自分の意見を述べて断るようにしましょう。
こちらが出来るだけの対策を打った上で嫌われるのであれば、それは致し方なしと割り切りましょう。
自分の周りに、ロールモデルとなる人がいる場合、その人の行動を真似てみるのも一つのコツです。
「百聞は一見にしかず」と言う言葉の通り、読んで理解するよりも実際に見て学ぶ方が、効率よく断る力を身につけることが出来ます。
機会があれば、断る時のコツについて、その人に直接話を伺ってみるのも良いと思います。
前述したとおり、断る力を身につけるには、断る事に慣れる必要があります。
そのためには実践を重ねる事が重要になりますが、いきなりリスクの高い案件(例えば、上層部からの重要な案件など)を断るのは、慣れないうちはハードルが高いかと思います。
まずはリスクの低い案件(例えば、同期や後輩からのそこまで重要でない案件)から断る事を始めて見て、徐々に慣らしていくようにしましょう。
本記事では断る事の重要性、そして断る力を身につけるためのコツを紹介しました。
「断る力」は、1日2日で身につく力では無いため、根気強く慣らしていく必要があります。
ですが身につける事が出来れば、あなたに大きなリターンをもたらしてくれる能力なので、是非本記事を参考に行動に起こしてみてください。